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従業員と組織がともに成長するために、職場での学びである「ワークプレイスラーニング(WPL)」を効果的に推進していく重要性が高まっています。
それを実現するためには、未来に向けて、組織全体として、どのような人財を、どのような環境で育てるのかを描く、“育成の全体設計図―WPLグランドデザイン―”が必要となります。
本記事では、WPLグランドデザインと、その描き方についてご紹介します。
職場での学び=ワークプレイスラーニング(WPL)をより良い形で実現するために、お勧めしたいのが「WPLグランドデザイン」——つまり、人と組織が未来に向かって成長していくための、育成の“全体設計図”を描くことです。
WPLグランドデザインを描くことで、育成の全体像を捉えられるようになり、施策を実施する際に迷うことなどがあっても原点に立ち返り、判断することができるようになります。
図1 WPLグランドデザイン
WPLグランドデザインを描くには、まず「WPLパーパス」「人財ビジョン」を策定し、その上で「未来人財要件」を策定します。
→ 将来の不確実な変化に対応し、持続的な成功をもたらすために、なぜ人財の成長が必要か?
→ 将来の持続的な成功のために、長期的、短期的視点の両面でどのような未来人財を育成したいか?
→ 目指す未来人財の要件はどのようなものか?
※未来人財育成を想定する場合、テクニカルスキル(専門技術、専門分野で必要とされる具体的な技術や知識)に、ノンテクニカルスキル(非専門技術、人々との関係構築や自己管理、問題解決などの能力)を加えた要件になるケースが多いです。
私たちは、ワークプレイスラーニングを効果的に推進するためには、従業員だけでなく、ラインマネジャー、エグゼクティブの3者(以下、WPL推進の3者)を含む「職場」単位で、グランドデザインを描くことが重要と考えています。
そして、グランドデザインは描くだけでは実現しません。
WPLグランドデザインを実現するためには、WPL推進の3者の、それぞれの行動が重要です。
従業員本人は強い責任感を持ち、取り組むことが求められます。
それに加え、ラインマネジャーが育成対象である従業員以上の責任感を持って、彼らの学習を支援し、エグゼクティブが職場学習を促進する環境を整える行動をすることが極めて重要です。
→ 来人財へ成長する経験学習モデルを回すマインドセットを持っているか?
→ 未来人財に成長させるための支援ができているか?
→ その支援スキルを持っているか?
→ 未来人財に向かう成長をサポートするための職場学習環境をつくっているか?
WPL推進の3者が共創することでワークプレイスラーニングは成り立ち、未来で活躍する人財を育んでいくことができるのです。職場での学びは、従業員本人だけの責任とすることは避ける必要があります。
本記事では、ワークプレイスラーニングを効果的に推進するためにWPLグランドデザイン~人財育成の“全体設計図”~についてご紹介しました。
WPLパーパス・人財ビジョン・未来人財要件を策定すること、そして、WPL推進の3者がそれぞれ行動し、共創していくことでワークプレイスラーニングを実現していく、・・・これが全体像です。
あなたの職場でも、グランドデザイン作成に向けて、「私たちはなぜ人を育てるのか?」を言葉にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
【参考情報】
本記事の内容は弊社刊行書籍やホームページをご覧いただくことで、より深く学んでいただけます。
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