タグで探す
注目キーワード
用語解説
従業員と組織がともに成長するために、職場での学びである「ワークプレイスラーニング※1」を効果的に推進していく重要性が高まっています。
本記事では、その実現に向けて職場学習を推進するための要素を整理・可視化するフレームワーク「WPLキャンバス※2」の活用方法をご紹介します。全6回の連載第2回となる今回は、「未来人財要件」について考えていきましょう。
※1 本記事では、「ワークプレイスラーニング」を基本表記としつつ、「WPLキャンバス」や「WPLグランドデザイン」など一部の用語では略称「WPL」も使用しています。
※2 「WPLキャンバス」はサンライトヒューマンTDMC(株)の登録商標です。本記事ではⓇマークを省略しています。
前回、WPLキャンバスのWPLパーパスと人財ビジョンの策定についてご紹介しました。本記事では、未来人財要件の決定方法と評価指標を解説していきます。
図1 WPLキャンバス(例)
VUCAの時代といわれる現代においては、全てのビジネスパーソンが不確実性の高い中でパフォーマンスを向上していくことが求められています。
こうした時代においては、これまで以上にノンテクニカルスキルが重要になります。未来人財に求められる資質の中核は、このノンテクニカルスキルです。
図2 ノンテクニカルスキルとは(一例)
未来人財要件の決定にあたっては、テクニカルスキルとノンテクニカルスキルの両方としてもよいですし、現時点で職務を遂行するために一定レベルのテクニカルスキルを持ち合わせている前提のもとノンテクニカルスキルに絞ってもよいでしょう。
いずれにしても、育成対象者である従業員は“今”の業務で成果を上げることが求められます。そのため、テクニカルスキルとノンテクニカルスキルの両輪で成長支援を行っていくことを忘れてはなりません。
自社の未来人財要件に必要なスキルを抽出したら、それらを用いてアセスメントシートを作成しましょう。
ここでは、代表的なノンテクニカルスキルを抽出したアセスメントシートの一例を紹介します。
図3 未来人財要件|アセスメントシート(例)
検討する際には、自社にとって重要となる抽出したスキルごとに、そのスキルを発揮度合いを評価するための設問を考えるといった流れで作成を進めてみてください。
アセスメント指標が設定できたら、現時点での状態を測定しておきましょう。これにより、ワークプレイスラーニング施策を本格的に推進したのち、前後比較が可能となります。
未来人財要件を決定するポイントをご紹介します。
【ポイント】
⚫すでに未来人財要件に相当するようなコンピテンシー(能力要件)やスキルセットがある場合には、それをベースにアレンジしましょう。
⚫プロジェクトを他の職場に横展開する場合には、カテゴリーやスキル項目は共通にし、設問(具体的な定義や行動例)を職場ごとにアレンジする方法もお勧めです。その理由としては、従業員が人事異動などで他の職場に移っても、共通のカテゴリーやスキル項目で上司から一貫した学習支援を行ってもらえることで、効果的な成長につながる可能性が高まるからです。
検討にあたっては、次のように進めます。
※WPLマネジャーは、WPLの実行とモニタリングの役割を担う者のこと。
図4 WPLキャンバス(例)
本記事では、WPLキャンバスにおける「未来人財要件」の決定方法について、スキル抽出と評価指標の考え方をご紹介しました。
次回は、従業員の行動「経験学習マインドセット」の決定方法と評価指標についてご紹介します。
◀◀【WPLキャンバスの活用】Step1.「WPLパーパス」と「人財ビジョン」を策定する
【WPLキャンバスの活用】Step3.従業員の行動「経験学習マインドセット」を考える▶▶
【参考情報】
本記事の内容は弊社刊行書籍やホームページをご覧いただくことで、より深く学んでいただけます。
関連記事
用語解説
用語解説
用語解説
用語解説
詳細検索
注目キーワード
“現場”の人材育成を再考する
~LPDカンファレンス2025開催レポート~
農水省の「普及指導員」育成に学ぶ!
企業の育成再設計を成功させる3視点
ワークプレイスラーニングとは?
職場での学びを最大化するヒントを紹介
ANAの訓練・研修から学ぶインストラクショナルデザインの活用
インストラクショナルデザインとは?
求められる背景や代表的理論を解説!
おすすめの記事