コラム

履修主義と修得主義
~学校教育と企業教育の課題の共通点~

今回は、私たちが幼いころから慣れ親しんできた学校教育を例にとり、履修主義と修得主義の違いについて触れたいと思います。日本の義務教育を端的に表しているのが“履修主義”というものです。これは、極端に言うと、子供が授業内容を理解しているかどうかに関わらず(もちろん学校教育の現場では多くの先生方が一人一人に向き合いご指導されているかと思うのですが)、6年間または3年間学校に休まずに通っていれば進級でき、卒業もできる仕組みになっています。

履修主義と修得主義
履修主義と修得主義

日本の学校教育における“平等”

この仕組みの根底には、全員が“等しい指導を受けること”を“平等”だとする考えがあるのではないでしょうか。外に目を向けるとフィンランドに代表される欧米での教育の平等とは、“すべての子どもが等しく理解すること”です。

日本の教育が指導するところまで責任を負うことを前提とした仕組みになっているのに対し、フィンランドの教育は子どもが理解するところまでを保証することを前提とした仕組みになっています。日本の学校教育が履修主義であるのに対し、フィンランドの学校教育は修得主義であると言えます。

しかし、ここ数年で、日本でも文部科学省が大学に対し、出席点を成績評価に加えないよう指導をするなど、何時間学んだかではなく、目標に到達したかを求められる教育の変革が、少しずつ学校教育に芽生え始めているいるようです。

日本の企業教育は履修主義か修得主義か?

では日本の企業教育は履修主義でしょうか?
それとも修得主義でしょうか?

精緻な調査データがないため実際のところは分かりませんが、私どもがお伺いする範囲では、企業教育でも研修の時間数や参加回数については規定されていても、研修終了時に目標に到達しているかどうかの評価がなされていない等、結果として履修主義的になってしまっているところが少なくないように感じます。

皆様の企業ではいかがでしょうか?

企業教育を修得主義にするには

製薬業界ではMR(医薬情報担当者)の導入・継続教育において、必須時間数を撤廃し成果で評価を行おう、つまり履修主義から修得主義へ転換していこうという動きも出てきています。研修で学んだ知識やスキルを実際の業務で活用し、アウトプットを高めることが求められる企業教育では、業界を問わず今後もこういった考えが当たり前になっていくのではないでしょうか。

しかし、修得主義に基づいた研修は、研修を企画・実施する側にとっては難易度がぐっと上がります。

私どもは、修得主義の研修を実現するには、教育の入口と出口を明確にし、そのギャップを埋めるための教育戦略であるインストラクショナルデザインが必要不可欠だと考えております。

対象者が実際の業務においてパフォーマンスを発揮できるようにするために、研修の目標をどう設定するのか、また現状を分析し目標に導くためにどのようなアプローチが効果的・効率的・魅力的なのか、一緒に考えさせていただければと思います。

ご不明な点や、お困りの事などありましたら、お気軽にお問合せください。

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貴社の研修を拝見し、分析・設計・開発・実施・評価の5つのフェーズごとにアセスメントさせていただき、研修をより効果的、効率的、魅力的にさせるためのご提案させていただくサービス。          

※参考:ADDIE(アディー)とは

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