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企業も人も大きな変化にさらされている時代。その変化に対応するために、自ら学び進化する自律性が求められています。サンライトヒューマンTDMCは、社員が自律性を育むことができる職場環境のデザインを皆さまとともに考えていきます。
先日、NHKの「魔改造の夜」※1という番組を見た。番組に応募した各企業のエンジニア達のチームが仕事の合間を利用して、身の回りの家電やおもちゃを怪物マシンに改造して他企業のチームと記録を競う番組だ。戦いに敗れ、悔し涙が止まらなくなるほど震える若者を見た。一方、感動の涙で歓喜し合うチームがいた。ふと思った。「私はどのくらいそんな仕事に接してこられただろうか」と。
そして彼らには、これからこんな仕事をたくさん見つけていって欲しいと思うのである。エネルギーみなぎる内発的動機の高いプロジェクトは、彼らをそして企業を間違いなく成長に導くであろう。
このプロジェクトへの参加の経緯は、それぞれの企業によって異なるかもしれない。しかし間違いなく、会社として「認めた(あるいは認めさせた)」育成プログラムと位置付けられるのではないだろうか。企業によっては、チーム活動の便宜を図って転勤させた者もいると番組で紹介されていた。自律的な従業員、行動を促す企業の価値観・文化、実行を担保する上司の理解と制度。これらが一体となって、「学び(=成長)の場」へといざなったのである。
※1 NHK総合、木曜日19:30分から、月1回放送、2023.4月スタート
このような「学びの場」を職場に仕掛けて成長実感を経験する多くの人財を輩出していくこと、それが、我々が皆さんと目指したいワークプレイスラーニングである。
まずは、あなたの職場が属する部門や会社の育成環境が成長を自覚できる「学びの場」となっているか、以下の視点で振り返ってほしい。
※2 MVV:Mission,Vision,Valueの略称
もしあなたが経営や部門を司る立場の方であれば、人財の開発・育成の方針から、戦略に沿った個人や組織の成長が見通せるかどうかご確認願いたい。そして、「学びの場」が各職場で整備されているか、人事・教育担当者、ラインマネージャーの人材開発・育成の役割、責任体制と実行状況をチェックしていただきたい。
もしあなたが人事部(教育、育成担当者)ならば、自らが企画・設計・運営している教育や制度が、どのように個人と組織の成長に良い影響を与えているか、鳥の目、虫の目、魚の目で見て欲しい。現場にはやらなければならないことが山ほどある。今の業績に直結する人財運用も踏まえた上で、短期的、中長期的にどんな支援が必要か、経営者や事業部門責任者、ラインマネージャーとともに考えていただきたい。
もしあなたがラインマネージャー(上司)なら、従業員の自律、内省、成長の支援ができているか。人財ビジョンから紐づけられる中長期的な視点も加えて振り返っていただきたい。
ワークプレイスラーニングは、職場を通しての学びの全体像であり、人財開発・育成に関わりを持つ、経営者・部門長、教育担当者(人事)、上司・ラインマネージャー3者が連携して実行されていくものである。ワークプレイスラーニングを遂行するにあたって、今の役割や責任は必ずしもフィットしないかもしれない。組織ごとに最適な体制が存在するはずだ。こんなこともこれから皆さんと一緒に考えていけたらと思う。
さて、今、成長を感じる場があなたの職場(組織、企業)にどのくらいあるのか、上司や部下と一緒に振り返ってみてもらえないだろうか。
ワークプレイスラーニング コラムニスト 山道弘信
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