人財育成に関するセミナー・イベントレポート

【速報】
日本の人事部主催 HRカンファレンス2026夏
登壇レポート

「私たちはこれまで、10%の『研修』ばかりを先行させ、成長の90%を占める『現場の仕事(職場学習)』を丸投げにしていなかったでしょうか?」
2026年8月27日(木)、日本の人事部主催 『HRカンファレンス2026夏』において、リコージャパン株式会社様とサンライトヒューマンTDMC株式会社による特別ワークセッションが開催されました。
テーマは、

リコージャパンの事例から学ぶ、現場ごとに最適化された”職場学習”とは
~1on1や研修の形骸化を防ぐ仕組み~

 

当日は、人財開発や組織開発に携わる約30名の皆様にご参加いただき、現場での学び(Workplace Learning:WPL / 職場学習)のあり方について活発な対話が行われました。

今回のレポートでは『速報版』として、セッションのハイライトと当日の様子をいち早くお届けします。

1

登壇者紹介:理論の専門家と、現場の変革に挑む実践者たち

本セッションは、WPLの理論と実践を牽引するサンライトヒューマンTDMCと、従業員1万7,000名を超える組織でそれを実装し始めたリコージャパン株式会社様のキーパーソンたちによる共同登壇となりました。

【サンライトヒューマンTDMC株式会社】

森田 晃子(代表取締役社長&CEO)
野添 晃司(常務執行役員&COO)


【リコージャパン株式会社】

河村 光治 氏(人事・コーポレート本部 人財開発センター センター長)
武田 佳祐 氏(人財開発部 部長 / WPLデザイナー)
神田 恭行 氏(デジタルサービス営業本部 岡山支社 コーディネートグループリーダー / WPLマネジャー)

2

人事が直面する「不都合な真実」と投資のパラダイムシフト

セッションは、弊社・森田の問いかけからスタートしました。

「人が成長する要素の7割は『日常の仕事(具体的経験)』であり、2割は『他者との関わり』、研修などのフォーマルなインプットはわずか10%に過ぎません。
しかし、投資しやすく効果を数値報告しやすい10%の『研修』にばかりリソースを一極集中させ、残りの90%である現場での学びを『現場任せ』にしてこなかったでしょうか?」

この「投資のパラダイムシフト(WPL3.0への投資増)」を経営戦略と結びつけたのが、リコージャパンの人財開発を統括する河村氏です。
同社の中期事業計画において、お客様に貢献し続けるサービスインテグレーター企業への変革は至上命題。それを人的資本の側面から支えるバランススコアカード(BSC)の最下層にあるのが「学習と成長の視点」です。
「ここが機能しなければ、業務プロセスの変革も財務目標の達成もあり得ない。現場での実践に直接投資し、現場自らが学びを回すWPLの仕組みは経営の必然だった」と語りました。

3

【ハイライト2】「現場主導」で回すための重層的支援:デザイナーとマネジャー

続いて、人財開発部部長の武田氏(WPLデザイナー)と岡山支社の神田氏(WPLマネジャー)より、研修室から日常の職場へと学びの重心を移す「WPL推進5か年計画」の全体像と、それを支える推進体制が紹介されました。

WPLを導入する際、最も多い壁が「経営が求める中長期的な人財育成」と「現場が追う短期的な業績」のトレードオフ(現場マネジャーの疲弊)です。
この課題を乗り越えるために同社が構築したのが、全体設計や仕組みづくりを行うWPLデザイナー(武田氏)と、多忙な現場マネジャーに徹底的に寄り添い伴走するWPLマネジャー(神田氏)による、組織的な重層支援スキーム(両立モデル)です。

本部から一律の制度を現場におろすのではなく、現場の文脈に配慮し、WPLマネジャーが伴走することで、現場が「これなら自分たちでも回せる」と自律的に学習を機能させていくプロセスの重要性が示されました。

4

【ワークショップ】約30名の人事リーダーが自社の「ボトルネック」と対峙

セッションの後半では、参加者全員が「WPL3.0自社導入シミュレーション・ワークシート」を使い、自組織の現状と向き合いました。

「WPLを自社で推進する場合、誰が伴走者(マネジャー)になり得るか?」
「推進を阻む最大のボトルネックはどこにあるか?」

30名を超える参加者同士のグループディスカッションでは、企業の垣根を越え、成果につながる育成を真摯に考えるからこそ抱える共通の悩みをもった人財開発・組織開発リーダーとしての、本音の葛藤と対話が会場のあちこちで生まれていました。
「経営層の短期業績偏重が、現場の学習を圧迫している」 「1on1を一律導入したが、現場が『やらされ感』で形骸化している」といった生々しい課題に対し、先ほどのリコージャパン社の事例やWPLのフレームワークを照らし合わせながら、自社でスモールスタートするための活発な議論が交わされました。

5

【修了生の視点】第1期「WPLデザイン基礎講座」修了生の視点

当日は、武田氏とともに第1期WPLデザイン基礎講座を受講し、それぞれの組織で実践に挑んでいる修了生3名も来場。本セッションに参加した感想について、一言コメントを寄せていただきました。

Aさん(医療機器メーカー・営業戦略企画推進)

弊社は職種の特性もあり、これまでWPL1.0に近い状態でした。最近組織変更があり、現場は変化の対応が必要で、WPL3.0なんてと思っていました。
本日、リコージャパン様のお話をお伺いし、今だからこそWPL3.0にチャレンジする意味があると思いました。
これからWPLデザイナーとして活動していくマインドを醸成できました。ありがとうございました。

Bさん(製薬・営業本部教育担当)

講座でご一緒した際のエネルギーそのままに、WPLの導入体験を共有いただき、大変刺激を受けました。
弊社はまだ本格的に取り組めていない状況ですが、難しく考えすぎず「振り返ってもらえる仕組み」をどうしたら作っていけるか、楽しみながら取り組んでいきたいと思いました。

Cさん(製薬・営業本部教育担当)

武田さんのパッションが動き始められた最大の要因のように思いました。
「振り返り」「考える」のキーワードを突き詰めていくこと。KFTシート、価値観のお互いの認知、理解がキーだと思いました。
「できない」ではなく、「どうするか」、チャレンジすることに勇気をいただきました。

6

結びにかえて:現代の「事上磨錬」を取り戻す

500年前に王陽明が説いた「事上磨錬(じじょうまれん:忙しい現場こそ最高の修行場)」という教え。時代を超えて導き出された結論は、やはり「人は現場の実践でしか育たない」ということです。

 

サンライトヒューマンTDMCは、これからも企業の皆様が“研修部門”の枠を超えて、“成長のOSをデザインする戦略パートナー”へと進化を遂げる道のりを、科学的なメソッドと現場に寄り添った生々しい実践の双方から伴走してまいります。
ご参加いただいた皆様、素晴らしい実践のプロセスを共有してくださったリコージャパンの皆様に、心より感謝申し上げます。


WPLデザイナー®/ WPLマネジャー®養成プログラム

「研修は改善されたが、現場の行動変容や成果に繋がらない」「社員の自律的な学びや、上司の育成支援が進まない」。 そんな人材育成の壁に直面していませんか? 本講座は、不確実なビジネス環境下において、「職場そのものを学びの場に変える」ための新たなアプローチ、「WPL(ワークプレイスラーニング)」を習得するプログラムです。

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