コラム

【ID理論活用事例】ARCSモデルを家庭学習で活用
~親のアプローチで子どものやる気が変化~

サンライトヒューマンTDMCの篠田です。 弊社では、インストラクショナルデザインの理論を活用することで、効果的・効率的・魅力的な企業内研修の設計をサポートしています。新型コロナウイルス感染症防止のために、企業内教育のご担当者様もご苦労が多いことと思います。 我が家のことになりますが、この春から新小学2年生になった息子の学校も休校となり、家で過ごす時間が増えました。多くの公立小学校では、学校からプリントやドリルが配布されているので、それを家庭学習のメインに据えているご家庭が多いのではないかと思います。 これまでどおりの取り組み方でも効果はあると思いますが、より楽しく!魅力的!に取り組ませたいと考えて、実験的にID理論の中の1つのモデルである「ARCSモデル」を活用してみることにしました。その結果をご報告します。

宿題内容と息子の様子

新小学2年生の息子への宿題は、「国の名前をカタカナで書き、国旗に色を塗る」プリントでした。

プリントには30か国程記載されていていましたが、息子が知っている国はアメリカやイギリスなど4か国程度でした。

息子は、知らない国を調べて国名を書き、国旗に色を塗る作業にモチベーションが上がりません。「とりあえず書けばいいか」という気持ちも伝わってきます。

復習

ARCSモデルとは

ARCSモデルについての詳細はこちらの記事をご覧ください。

ARCSモデルとは、簡単にいえば、「注意(Attention)」「関連性(Relevance)」「自信(Confidence)」「満足感(Satisfaction)」の4つのステップにより、学習者の高い学習意欲を引き出す手法です。4つの頭文字でARCSです。

この4つのステップで息子の学習意欲は向上するか試してみました。

実践

ARCSモデルを宿題に取り入れる

①注意(Attention)―学習者に興味を持たせる。

母   :知っている国を挙げてみて!

息子 :アメリカ、イギリス、イタリア、フランス。

母   :すごいじゃん。世界にいくつ国があるかは知っている?

息子 :知らない。

母   :200か国くらいあるんだよ。

息子 :そんなにあるんだ。知らなかった!

世界には自分が知らないたくさんの国があるということを伝えることで、息子に関心を持たせることができました。

② 関連性(Relevance)―学習者に「やりがい」を感じさせ、積極的に取り組めるようにする。

最近では、日本だけでなく世界での新型コロナウイルス感染症のニュースが取り上げられています。息子は、国名は知らなくても、日本より感染者が多い国があるということは認識している様子でした。

母   :さっき韓国のソウルがニュースで出ていたよね。感染者が0人になったんだって。

息子 :そうそう、韓国すごいよね。

母   :国名がわかるようになると、ニュースでどんな国のことを話しているのかもわかるようになるんじゃない?

このようなちょっとした会話をしてから、息子はプリントに取り組みました。国旗図鑑で調べながら、国旗に色も塗っていきます。

③ 自信(Confidence)―学習者に成功の機会を与え、自力で成功できるように思わせる。

課題が終わったら、丸付けをして、「できた!」という達成感を感じてもらいました。

④ 満足感(Satisfaction)―目標を達成した学習者を正当に評価し、満足感を与える。

その日の夜のニュースでは親子でこんな会話が交わされました。

息子 :ねー。今ニュースでブラジルって言ってたよ。プリントに出ていた国だよね! 僕、ブラジル知っているよ。

母   :よく思い出しだね! 勉強した成果だね!

息子は、その日からニュースの国名が気になるようになりました。「他にはどんな国があるのか?」「カタカナを覚えるともっとわかるかも!」と学びに対して前向きな姿勢を育むことができたようです。

ARCSモデルを活用した感想

結果的に、ARCSモデルを活用することで、息子は「勉強って楽しい」と感じることができ、学習内容の定着もはやそうです。「ARCSモデルは家庭学習でも使える!」と実感しました。

今までどおりの取り組み方の場合でも、正解した際の「自信(Confidence)」はつけることができたと思います。しかし、「関連性(Relevance)」「満足感(Satisfaction)」の部分は不足していたのではないかと感じています。

プリントに取り組む前後の私の声かけは、1〜2分程度です。そして、声かけやフォローは、ニュースを見ながら、お風呂に入りながら、といった保護者が無理なく行える範囲で実施しました。

多くのご家庭でも、お子さまが学習へのやる気が出ずにご苦労されているかもしれません。

我が子のやる気スイッチを押すことができるARCSモデルを取り入れてみるのはいかがでしょうか。

  • ARCSモデルを生み出したジョン・M・ケラー先生へのインタビュー動画はこちら
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