コラム

調査レポート
BID講座アンケート

サンライトヒューマンTDMCは、「BID 講座<航空業界編>」の修了生へ実施した「フォローアップアンケート」の結果をまとめました。
アンケート結果によると、①教育企画書の活用、②講座内容の振り返り、③組織への影響の3つの視点から、BID 講座受講のメリットを感じられている方が多いことが見えてきました。

BID講座アンケート
ポイント1

教育企画書の活用

効果的・効率的・魅力的な研修デザインの手法を学ぶことができるBID 講座では、受講期間を通して教育企画書を用いて教育デザインができるようになることを主軸としています。

今回のアンケートは、「BID 講座<航空業界編>」を対象としており、修了生が職場で担われている役割は以下の通りです。教官職の方だけでなく、スタッフ職の方にも多くご受講いただいております。

アンケートにおいて、修了生に「BID 講座で作成した教育企画書の内容を実施されましたか」と質問したところ、「はい」(44%)、「いいえ」(56%)という回答となりました。

アンケートを実施したタイミングは、講座終了後すぐであったため、「このあと教育企画書に沿った教育を実施予定」という回答も複数ありました。

また、「教育企画書の内容に基づいて、教育を実施して良かった点、気がついた点があれば教えてください」という質問については、以下のような回答がありました。

  1. 受講者の変化
    ・受講者からの研修に対する評判が良くなった。
    ・受講者の理解向上に繋がった。
    ・受講者が受け身ではなく、積極的に考えるようになった。
    ・受講者が楽しみながら教育を受けることができていた。これまでには無かった形での魅力的な教育の第一歩となった。
  2. 目的の明確化
    ・入口と出口が整理され、目的が明確になった。
    ・トレーニングゴールを明確に定めることによって、無駄なく教育を企画・実施できた。
  3. 網羅性
    ・A4 1枚の教育企画書に、大切なポイントを漏れなく盛り込んでまとめることができる。
  4. ゴールイメージの共有
    ・目的の共通認識化が促進された。
    ・ゴールイメージを共有しやすくなった。
    ・教育の最終的な目標としてビジネスゴールがあるという考え方を共有できた。
  5. 説明資料としての活用
    ・意思決定機関に諮る際、説得力のある教育企画書をそのまま使用することができた。
    ・周りの説明ツールとしての活用や自身の頭の整理に役立った。
  6. その他
    ・従来の感覚に捉われることがなく、新しい発想に立つことができた。
    ・担当者が変わってもほぼ同様の内容で実施できる土台ができた。
    ・効果測定の方法が整理されて、「教育を実施して終わり」ということが無くなった。
    ・ファシリテーションの技法を広めることができた。

 

篠田 本講座は乗務職・地上職どちらの職種の方もご受講いただいております。「乗務職ではないのですが、受講できますか?」とお問い合わせをいただくこともありますが、CBTA導入・運営にあたっては、地上職の方がCBTA/ISDの考え方を踏まえて書類作成等の支援をすることで、プロジェクトがスムーズに進むようですね。

CBTAプログラムでは、新たにご自身で訓練を設計することは少ないと伺います。しかし、マニュアル化された訓練が、どのようなID理論に基づいて設計されているかを理解することが重要となります。

IDの型を一度覚えるという意味で、受講者の皆様には一度企画書を作成するという経験をしていただいております。訓練設計に携わる方は、作成した企画書を上申資料としてもご活用いただいているようです。教官・ファシリテーターとして関わる方にとっても、受講者分析をした上で、最適な訓練を実施するために企画書を活用いただくことで、受講者の理解度向上につながった事例もあるようです。

※CBTA:Competency based Training and Assessment
※ISD:Instructional Systems Design

ポイント2

講座内容の振り返り

また、講座では、教育企画書の作成だけでなく、企業内教育のご担当者の武器になるようなさまざまな理論を学びます。

アンケートにおいて、学んだことの活用という視点でも質問をしました。「業務中に、BID 講座で学んだことを思い出すことはありましたか」と尋ねたところ、全ての方が「はい」(100%)という回答でした。

さらに、「はい」と回答された方に、「BID 講座で学んだ以下の項目について、思い出すことが多かったものを、最大5つまで選んでください」と質問したところ、以下の回答になりました。 


※「ISDとEBTの関係性」は、<航空業界編>特有の論点で、一般のBID講座のカリキュラムには含まれません。
※EBT:Evidence-based Training

さらに、日常で講座のテキストを振り返っているかについて、「BID 講座のテキストは、どんな業務のときに、どの項目について確認をされましたか」という質問をしたところ、以下のような回答がありました。

  • 教育を企画するたびに、すべての項目を確認して参考にしている。
  • ほぼ全般だが、特にADDIE、反転学習、ブレンディットラーニング、ファシリテーションのあたりが多かった。
  • ADDIE モデルを確認し、教育シラバスの見直しをした。
  • 何度も参考にしているが、最近では、コーチングとファシリテーションの違いについて参考にした。
  • 他の教官を任用する際に教育技法の一部として、ガニェの9教授事象を確認した。
  • 座学で使用するパワーポイントを作成する際にガニエの9教授事象について確認した。
  • シラバス作成の目的と目指すもののベクトルを合わせる際にカークパトリック4 段階モデルを活用した。
  • 他の研修をする際に、アダルトラーニングについて復習をした。
  • 新たな研修企画する際に、パフォーマンスGap 分析、反転学習・アダルトラーニング項目等を確認した。
  • 審査業務でファシリテーションを行うにあたり、知識を再確認した。

 

篠田 アンケート結果からも、業務で活用するために、定期的にテキストを振り返っていただいているようで嬉しいですね。

ここに挙げられた項目の多くは、通達やCBTA導入ガイドに掲載されている内容なので、講座を学んだことがない方でも見たことがある、言葉は知っているというものが多いかもしれません。

しかし、理論や概念の「意味」は知っていても、それを具体的に業務で活用できるようになるためには、独学では難しく、「専門家から学んだことで、実践活用できるようになった!」というお声をいただきます。

ポイント3

組織への影響

BID 講座は、企業内教育に関わる全ての方が習得しておいて損はない項目を厳選して扱っています。

そこで、アンケートにおいて、「BID 講座受講を同僚に勧める機会はありましたか」という質問をしたところ、「はい」(80%) 、「いいえ」(20%)という回答となりました。

続けて、「職場のメンバーで、あなた以外にBID 講座を受講された方はいますか」という質問に対しては、「はい」(92%) 「いいえ」(8%)という回答でした。

最後に「職場のメンバーがBID 講座を受講したことで、仕事を進めるうえでの変化があったと思いますか」という質問もしたところ、「はい」(73%) 「いいえ」(0%) 「どちらともいえない」(27%)という回答になりました。

また、「はい」と回答した方には具体的な変化についても伺いました。

 

  • メンバーがBID用語を理解して、深い議論ができるようになった。
  • ベクトルが同じ方向を向いていると感じることが多くなった。
  • 場当たり的でなく計画的に企画・提案をするようになった。
  • 同じ概念、技法を既に共有していることで、議論の進行にかかる時間が短縮できる。
  • 他部門にも受講者がいるので、部門を超えて共通の認識をもつことで、さまざまな社内教育・セミナー等にID の手法を取り入れられるようになった。
  • 話が早くすすみ変化を起こしやすくなった。
  • 講座の内容が会議等で引用されることが多くなった。
  • 組織としてBIDの理論を活用した教育や訓練を積極的に導入すべき、という考えを持つようになった。

 

篠田 チームでBIDを学ばれると、共通言語ができて、仕事がスムーズに進むようになるといった声が多数挙げられました。また、組織内の歯車が噛み合うようになり、組織としても成長し、それにより、会社内での教育担当のプレゼンスが上がるとったお話もよく聞きます。IDの習得だけではなく、「業務の効率化」につながっているということは、大変喜ばしいことですね!!

 

BID講座はBIDの実践活用を「楽しく」かつ「丁寧に」学んでいただくことができるプログラムです。単に「わかる」だけで留まらず、ディスカッションや企画書の作成を通して、「やってみる」機会を多く設けています。何度もトライすることで、講座終了時には研修企画が「できる」状態を目指します。効果的・効率的・魅力的な学びにぜひご参加ください。

また、オープン講座だけではなく、1社向けにクローズド型で開催することも可能です。クローズド型は、社内でBIDを実践しやすい環境が早期に整うというメリットがあります。ぜひご相談ください。

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